2022.12.06 ブログ
歯周病の治療方法は何がある?
まず、歯周病がどのくらい進行しているのか診査を行います。歯周病と診断するためにはレントゲン撮影をして顎の骨の状態を調べたり、お口の中の歯肉の状態を調べたりします。
診査結果から歯周病という診断をし、各病状に合わせて治療計画を立てて治療を進めていくという流れです。
今回は歯周病の治療の方法について歯周基本治療と歯周外科手術についてご説明してまいります。
○歯周基本治療
①スケーリング
歯周病検査の結果に基づき、歯周ポケット内の歯面に付着したプラークや歯石を取り除いていきます。
歯石は歯ブラシで磨くだけでは除去することが出来ません。歯石を除去する専用のスケーラーと呼ばれる器具を使用します。手用タイプや超音波タイプのものがあります。
1度で全部の歯のスケーリングをすることもありますが、お口の中の状況によって上の歯のスケーリング&下の歯のスケーリングというように2回で行うこともあります。汚れがたくさん付いている場合はもっと細かく部分分けをし、その分回数も増えることがあります。
②スケーリング・ルートプレーニング
歯面に付着した歯石などを除去すると同時に、歯周ポケットの中の歯石や汚染された歯の根っこの表面のセメント質を除去します。歯周ポケットが深く痛みが出やすい場合は麻酔を使用して行うこともあります。
全部の歯を対象に行うこともありますが、概ね歯周ポケットの深さが4㎜以上の歯に対して行うことが多いようです。キュレットと呼ばれる専用の器具を使用し、丁寧に歯周ポケットの汚れをとりのぞいていきます。
③歯周ポケット搔爬
歯周ポケットが深く、スケーリング・ルートプレーニングでは歯肉の腫れ、出血などが改善できない部位に行います。歯の根っこの表面の歯石を取り除きながら表面をなだらかな状態にすると同時に、歯肉の歯周ポケット内側の炎症を起こしている部分をかき取るように取り除きます。
この処置を行うことで歯肉の炎症を軽減させ、歯周ポケットそのものを浅くしていく目的があります。
○歯周外科手術
先に述べた歯周基本治療を行っても歯周ポケットがのこっている部位には、歯周外科手術を行い歯周ポケットの除去を目指します。
①歯周ポケット掻爬術
歯の根っこの表面のセメント質を取り除き表面をなだらかに整えた後に、歯肉の炎症部位をスケーラーで徹底的にかきとりる方法です。
②新付着手術
歯肉縁とよばれる部分から歯周ポケット底部へ向けて歯肉の炎症部分をメスで斜めに切除し、歯の根っこの表面をスケーリング・ルートプレーニングでなだらかに整え、それぞれの歯間部で縫合する方法です。
③歯肉切除手術
歯肉の腫れによって余ってしまった余分な歯肉を、歯周ポケット底部からメスで切除して歯の根っこの表面をなだらかに整えた後にパックをする方法です。
④歯肉剥離掻爬術
歯肉を顎の骨からはがし、実際に目で直接見れる状態にして炎症部位や歯石を取り除いた後に、それぞれの歯間部を縫合する方法です。
その他にも、歯周組織再生誘導法やバイオ・リジェネレーション法とよばれる方法もあります。
歯周病には段階ごと状態ごとに様々な治療方法がありますが、1度の治療で完治することは難しいのが現実です。
日頃より歯周病予防としてセルフケアを丁寧を行っていただいたいと思います。
追加テーマ
歯周病予防の歯磨きやフロスの方法は?
歯周病予防の歯みがき方法
歯周病の予防が出来る磨き方にバス法という磨き方があります。
まず、歯ブラシを持ちます。このときえんぴつを持つように握っていただくと力がうまく逃げるので歯や歯肉を傷つけることなく、効率的に汚れを落とすことができます。
次に歯ブラシの毛先を歯と歯肉の境目に当てます。このときの角度は45度に設定します。
そのまま歯と歯肉の境目を歯ブラシの毛先でマッサージするようにこちょこちょ磨きます。
歯周病のもとになる歯周病菌は歯と歯肉の境目から歯周ポケット内に溜まりやすいので、日頃からバス法を取り入れていただくことで歯周病の予防につながります。
フロスの方法
歯と歯の間にも汚れがたまりやすく、汚れの中に潜んでいる歯周病菌は歯周病の原因となります。歯と歯の間はフロスを使用することで清潔に保つことが可能です。
まず、フロスを歯と歯の間にすべらすように通していきます。一気に通そうとすると無理な力がかかりやすく歯肉を傷つけてしまうこともあるので注意してください。
フロスが通ったら両隣の歯の面を汚れを絡めるようにこすってください。
フロスを歯肉の中に1㎜ほど入れて汚れをかきとるようにこするとさらに歯周病予防の効果が上がります。
汚れを絡め取ったらフロスを取り出してください。
フロスにはいろいろな形があります。
糸を切って両手の指にクルクル巻き付けて使用するタイプ、糸がホルダーにセットされていて持ち手があるタイプなどがあります。歯と歯の間に糸を通す目的は同じなので、使いやすい形のものを見つけてみてください。
歯間ブラシの方法
『歯間ブラシ』にはサイズがあります。歯と歯の間にの隙間にフィットするサイズを使用することで歯垢の除去率がUPします。大きな隙間に細い歯間ブラシを使用しても、スカスカしてしまい汚れを除去することは出来ません。逆に、小さな隙間に太い歯間ブラシは通せません。
サイズ例を挙げると、サイズが細いものから4S・3S・2S・S・M・L・LLというように7サイズ展開の商品もあります。メーカーによってサイズはバラつきがありますので、歯科医院で確認してもらうのが良いと思います。ワンサイズでお口全体に使用する方法のもありますが、より磨き残しを0に近づける為には2サイズ〜3サイズの歯間ブラシを部分ごとに使い分けるのが理想です。
歯間ブラシのブラシ部分を歯の表側からだけではなく裏側からも通すとこで汚れの除去率も上がります。
まず、歯周病がどのくらい進行しているのか診査を行います。歯周病と診断するためにはレントゲン撮影をして顎の骨の状態を調べたり、お口の中の歯肉の状態を調べたりします。
診査結果から歯周病という診断をし、各病状に合わせて治療計画を立てて治療を進めていくという流れです。
今回は歯周病の治療の方法について歯周基本治療と歯周外科手術についてご説明してまいります。
○歯周基本治療
①スケーリング
歯周病検査の結果に基づき、歯周ポケット内の歯面に付着したプラークや歯石を取り除いていきます。
歯石は歯ブラシで磨くだけでは除去することが出来ません。歯石を除去する専用のスケーラーと呼ばれる器具を使用します。手用タイプや超音波タイプのものがあります。
1度で全部の歯のスケーリングをすることもありますが、お口の中の状況によって上の歯のスケーリング&下の歯のスケーリングというように2回で行うこともあります。汚れがたくさん付いている場合はもっと細かく部分分けをし、その分回数も増えることがあります。
②スケーリング・ルートプレーニング
歯面に付着した歯石などを除去すると同時に、歯周ポケットの中の歯石や汚染された歯の根っこの表面のセメント質を除去します。歯周ポケットが深く痛みが出やすい場合は麻酔を使用して行うこともあります。
全部の歯を対象に行うこともありますが、概ね歯周ポケットの深さが4㎜以上の歯に対して行うことが多いようです。キュレットと呼ばれる専用の器具を使用し、丁寧に歯周ポケットの汚れをとりのぞいていきます。
③歯周ポケット搔爬
歯周ポケットが深く、スケーリング・ルートプレーニングでは歯肉の腫れ、出血などが改善できない部位に行います。歯の根っこの表面の歯石を取り除きながら表面をなだらかな状態にすると同時に、歯肉の歯周ポケット内側の炎症を起こしている部分をかき取るように取り除きます。
この処置を行うことで歯肉の炎症を軽減させ、歯周ポケットそのものを浅くしていく目的があります。
○歯周外科手術
先に述べた歯周基本治療を行っても歯周ポケットがのこっている部位には、歯周外科手術を行い歯周ポケットの除去を目指します。
①歯周ポケット掻爬術
歯の根っこの表面のセメント質を取り除き表面をなだらかに整えた後に、歯肉の炎症部位をスケーラーで徹底的にかきとりる方法です。
②新付着手術
歯肉縁とよばれる部分から歯周ポケット底部へ向けて歯肉の炎症部分をメスで斜めに切除し、歯の根っこの表面をスケーリング・ルートプレーニングでなだらかに整え、それぞれの歯間部で縫合する方法です。
③歯肉切除手術
歯肉の腫れによって余ってしまった余分な歯肉を、歯周ポケット底部からメスで切除して歯の根っこの表面をなだらかに整えた後にパックをする方法です。
④歯肉剥離掻爬術
歯肉を顎の骨からはがし、実際に目で直接見れる状態にして炎症部位や歯石を取り除いた後に、それぞれの歯間部を縫合する方法です。
その他にも、歯周組織再生誘導法やバイオ・リジェネレーション法とよばれる方法もあります。
歯周病には段階ごと状態ごとに様々な治療方法がありますが、1度の治療で完治することは難しいのが現実です。
日頃より歯周病予防としてセルフケアを丁寧を行っていただいたいと思います。
追加テーマ
歯周病予防の歯磨きやフロスの方法は?
歯周病予防の歯みがき方法
歯周病の予防が出来る磨き方にバス法という磨き方があります。
まず、歯ブラシを持ちます。このときえんぴつを持つように握っていただくと力がうまく逃げるので歯や歯肉を傷つけることなく、効率的に汚れを落とすことができます。
次に歯ブラシの毛先を歯と歯肉の境目に当てます。このときの角度は45度に設定します。
そのまま歯と歯肉の境目を歯ブラシの毛先でマッサージするようにこちょこちょ磨きます。
歯周病のもとになる歯周病菌は歯と歯肉の境目から歯周ポケット内に溜まりやすいので、日頃からバス法を取り入れていただくことで歯周病の予防につながります。
フロスの方法
歯と歯の間にも汚れがたまりやすく、汚れの中に潜んでいる歯周病菌は歯周病の原因となります。歯と歯の間はフロスを使用することで清潔に保つことが可能です。
まず、フロスを歯と歯の間にすべらすように通していきます。一気に通そうとすると無理な力がかかりやすく歯肉を傷つけてしまうこともあるので注意してください。
フロスが通ったら両隣の歯の面を汚れを絡めるようにこすってください。
フロスを歯肉の中に1㎜ほど入れて汚れをかきとるようにこするとさらに歯周病予防の効果が上がります。
汚れを絡め取ったらフロスを取り出してください。
フロスにはいろいろな形があります。
糸を切って両手の指にクルクル巻き付けて使用するタイプ、糸がホルダーにセットされていて持ち手があるタイプなどがあります。歯と歯の間に糸を通す目的は同じなので、使いやすい形のものを見つけてみてください。
歯間ブラシの方法
『歯間ブラシ』にはサイズがあります。歯と歯の間にの隙間にフィットするサイズを使用することで歯垢の除去率がUPします。大きな隙間に細い歯間ブラシを使用しても、スカスカしてしまい汚れを除去することは出来ません。逆に、小さな隙間に太い歯間ブラシは通せません。
サイズ例を挙げると、サイズが細いものから4S・3S・2S・S・M・L・LLというように7サイズ展開の商品もあります。メーカーによってサイズはバラつきがありますので、歯科医院で確認してもらうのが良いと思います。ワンサイズでお口全体に使用する方法のもありますが、より磨き残しを0に近づける為には2サイズ〜3サイズの歯間ブラシを部分ごとに使い分けるのが理想です。
歯間ブラシのブラシ部分を歯の表側からだけではなく裏側からも通すとこで汚れの除去率も上がります。