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2025.03.16 ブログ

歯科医が教える!虫歯になりやすい食べ物・なりにくい食べ物

毎日の食事が虫歯のリスクに大きく関わっていることをご存じでしょうか?食べるものによって、虫歯のリスクが上がることもあれば、逆に歯を守る働きをするものもあります。今回は、虫歯になりやすい食べ物となりにくい食べ物について詳しく解説します。

1. 虫歯の原因とは?

虫歯は、ミュータンス菌などの細菌が糖を分解して酸を作り、その酸が歯のエナメル質を溶かすことで発生します。つまり、虫歯のリスクを高める食べ物には「糖分」と「粘着性」が大きく関係しています。

2. 虫歯になりやすい食べ物

① 砂糖を多く含む食品

砂糖は虫歯の原因菌が最も好むエネルギー源です。特に次のような食品は注意が必要です。

  • キャンディ・アメ:長時間口の中に残るため、虫歯のリスクが高まります。
  • チョコレート:砂糖を多く含み、歯に付着しやすいものは特に危険。
  • ケーキやクッキー:小麦粉と砂糖の組み合わせで粘着性があり、歯に残りやすい。

② 粘着性の高い食品

歯にくっつきやすい食べ物は、長時間口の中に糖分を留めるため、虫歯のリスクを高めます。

  • キャラメル・グミ:粘着性が強く、歯の隙間に残りやすい。
  • ドライフルーツ(レーズン・プルーンなど):自然の糖分を多く含み、歯にくっつきやすい。

③ 酸性の食品・飲み物

酸は歯のエナメル質を直接溶かし、虫歯の原因になります。

  • 炭酸飲料(コーラ・エナジードリンク):砂糖だけでなく酸も多く含むため、歯の表面を溶かすリスクあり。
  • フルーツジュース(オレンジ・グレープフルーツなど):天然の酸が多く、頻繁に飲むとエナメル質が弱くなる。

④ 間食・ダラダラ食べ

食事の時間が長いと、口の中が酸性に傾く時間も増え、虫歯になりやすくなります。

  • 頻繁な間食:糖分が口の中に長くとどまる。
  • 寝る前の甘いもの摂取:就寝中は唾液の分泌が減り、虫歯のリスクが高まる。

3. 虫歯になりにくい食べ物

一方で、歯を守る働きをする食べ物もあります。これらを積極的に摂取することで、虫歯のリスクを減らすことができます。

① 乳製品

カルシウムを豊富に含み、歯の再石灰化を助ける働きがあります。

  • 牛乳・チーズ・ヨーグルト:乳製品に含まれるカルシウムとリンが歯を強くし、酸を中和する効果も。

② 繊維質の多い野菜・果物

唾液の分泌を促進し、口の中を自然に洗い流す効果があります。

  • リンゴ・にんじん・セロリ:噛む回数が増えることで、唾液の分泌が促進される。
  • ほうれん草・ブロッコリー:ミネラルが豊富で、歯を強くする働きがある。

③ ナッツ類

ナッツは低糖質で、歯に優しい食品です。

  • アーモンド・くるみ:歯を傷つけず、虫歯の原因になりにくい。

④ 緑茶

緑茶にはカテキンが含まれており、抗菌作用があるため、虫歯の予防に役立ちます。

  • 無糖の緑茶:虫歯菌の活動を抑える働きがあり、フッ素も含まれているため歯を強くする。

⑤ キシリトールを含む食品

キシリトールは虫歯菌の増殖を抑える効果があります。

  • キシリトールガム:唾液の分泌を促し、虫歯予防に役立つ。

4. 食生活で気をつけるポイント

① 間食を減らす

食事の時間を決め、間食の回数を減らすことで口の中の酸性状態を短くする。

② 食後に水やお茶を飲む

食後に水やお茶を飲むことで、口の中の糖分を洗い流し、酸の影響を減らす。

③ 正しい歯磨きをする

虫歯予防には、適切な歯磨きが欠かせません。

  • 食後30分以内に歯を磨く。
  • フッ素入りの歯磨き粉を使う。
  • デンタルフロスや歯間ブラシを活用する。

④ 就寝前の飲食を避ける

寝る前の食事は、虫歯のリスクを高めるので避けることが重要です。

5. まとめ

虫歯になりやすい食べ物となりにくい食べ物を知り、日々の食生活に取り入れることで、虫歯を予防することができます。特に、砂糖の多い食品や粘着性の高いものは控えめにし、乳製品や繊維質の多い野菜、ナッツ類などを意識して摂取しましょう。

また、食生活だけでなく、定期的な歯科検診や正しい歯磨き習慣も大切です。健康な歯を維持するために、今日からできることを始めてみましょう!