saganaka_no_haishasan

2023.10.20 ブログ

歯の痛みの種類とその原因

「歯の痛みだけはどうしても耐えられない」という方、多いのではないでしょうか。痛み止めなどで誤魔化さず早期に診断してもらうことで、酷くなる前に原因を取り除くことができます。

今回は、歯の痛みの種類とその原因について、お話しします。

歯科で診断する痛みの種類

歯科では、患者さまの痛みを診断するときにさまざまな痛みの分類をします。そうすることで痛みのある部位の特定だけでなく、痛みの原因や症状をある程度まで絞り込むことが可能です。主なものをご紹介します。

咬合痛

噛んだときに痛い、というのが咬合痛です。歯のトラブルの代表的な症状ですが、「歯が浮いたようになっているため噛むと痛い」「噛み合わせの面に物が詰まるため噛むと痛い」など、さまざまなパターンがあります。

冷水痛

冷たいものが染みる、というのが冷水痛です。冷たいものが染みると知覚過敏を疑う方もいらっしゃるかと思いますが、むし歯や歯の欠けなど、歯の治療が必要な場合もあるので歯科で診断してもらいましょう。

打診痛

歯を軽く叩いた時に痛い、というのが打診痛です。響くような痛みがでるのが特徴で、歯の神経や歯を支える組織に炎症を起こしている可能性が高いです。その場合、炎症を取り除くための処置を行います。

自発痛

咬合痛・冷水痛・打診痛のように、刺激によって引き起こされる「誘発痛」とは違い、なにもしなくても痛い、というのが自発痛です。ズキズキして耐えられないような痛みであることもあれば、なんとなくだるさを感じるような鈍い痛みであることもあります。

その他

その他にも、歯ブラシで擦ったときに感じる「擦過痛」、暖かいものが染みる「温熱痛」、甘いものが染みる「甘味痛」、酸っぱいものが染みる「酸味痛」など、多くの痛みの種類があります。

痛みの種類や経過をできるだけ丁寧に伝えていただくことで、治療がスムーズになることもあります。「痛みを感じたのは今回が初めて」「前にも同じ症状があった」など、なんでもお気軽にお伝えください。

歯科でよくある痛みの原因

歯の痛みの原因はむし歯であることが多いですが、それだけではありません。歯の周りの組織が炎症を起こすこともありますし、外傷(歯や歯ぐきが傷ついた状態)であることもあります。よくある原因をみていきましょう。

カリエス(むし歯)

むし歯の初期では冷水痛を感じることが多いです。むし歯が進行し神経に近づくと温熱痛や咬合痛が起こり、神経まで到達するころには自発痛を感じるようになります。

歯周炎

歯周炎では知覚過敏による冷水痛を起こしやすくなります。炎症が歯を支える骨にまで拡がると、咬合痛を起こすこともあります。また炎症により膿が溜まったりすると、自発痛も起こりやすいです。

根管治療の後

神経を取る処置をした後に、治療の刺激により痛みがでることがあります。基本的には徐々に収まるので様子をみましょう。あまりに痛みが強い場合は、歯科医院にご連絡ください。

ブラキシズム

ブラキシズムとは歯ぎしりのことを指します。ブラキシズムでは食事の時の3倍以上の力でギリギリしてしまうこともあるといわれています。歯を支える組織に負担がかかり咬合痛を起こしたり、歯が欠けたり割れたりして冷水痛や自発痛に繋がることもあります。

また、ブラキシズムではアゴの痛みや頭痛・肩こりなど、歯や歯ぐき以外の部位に痛みが出やすいのも特徴です。

歯の痛みで困ったら…

応急処置として、痛み止めを服用される方も多いと思います。もちろん、すぐに歯科医院に行けないこともありますし、一時的に痛み止めで炎症を鎮めることも有効です。

しかし、根本的な原因を取り除かなければ痛みがなくなることはありません。お時間のある時に、早めに治療を受けるようにしましょう!

当院では、患者さまのご都合に合わせた治療計画を立てるよう心がけております。治療期間や治療回数・時間などもお気軽にご相談ください。