saganaka_no_haishasan

2026.01.18 ブログ

矯正治療と抜歯後の選択肢

~歯を失った後でもできる治療プランとは?~

「歯を抜いたことがあるけど、矯正ってできるの?」
「インプラントが入っていたら矯正は無理?」
「将来、歯並びも噛み合わせも整えたいけど順番が分からない」

――これは、実際のカウンセリングで本当によく聞かれる質問です。

結論から言います。

👉 歯を失った後でも、矯正治療はできます。
👉 ただし、“順番”と“考え方”を間違えると後悔します。

この記事では、

  • 矯正治療と抜歯後治療の関係
  • よくある誤解
  • ケース別の正しい治療プラン
  • なぜ歯科医師は「順番」を重視するのか

を、分かりやすく解説します。


1. そもそも「矯正」と「抜歯後治療」は別物ではない

まず知ってほしい大前提。

矯正治療と、
インプラント・ブリッジ・入れ歯などの欠損治療は、
**本来“セットで考えるべき治療”**です。

なぜなら、

  • 矯正 → 歯を動かす治療
  • 抜歯後治療 → 歯の位置を固定・補う治療

つまり
順番を間違えると、やり直しがきかなくなる
ことがあるからです。


**2. よくある誤解①

「歯が1本でもないと矯正はできない」**

これは完全な誤解です。

実際には、

  • 抜歯して長期間放置している
  • 奥歯が1本ない
  • 前歯を失っている

こうした状態でも、
矯正治療は可能なケースが多いです。

むしろ歯科医師としては、

👉 「歯がない状態だからこそ、矯正を考えたほうがいい」

と判断することもあります。


**3. よくある誤解②

「インプラントを入れてから矯正すればいい」**

これは、一番危険な勘違いです。

なぜ危険なのか?

インプラントは
矯正では動かせない歯だからです。

つまり、

  • 位置がズレていても動かせない
  • 噛み合わせが合わなくても調整できない

👉 “動かない杭”を先に打ってしまう
ようなもの。

その結果、

  • 矯正が制限される
  • 理想の歯並びにならない
  • 噛み合わせが妥協になる

という事態が起こります。


4. 歯科医師が考える「理想的な順番」

原則として、最も後悔が少ない順番はこれです。


① 矯正治療(歯を動かす)

② 抜歯後スペースを最適な位置に整える

③ インプラント・ブリッジなどで歯を補う


この順番にすることで、

  • インプラントの位置が最適になる
  • 噛み合わせが安定する
  • 見た目も機能も最大化できる

というメリットがあります。


5. ケース別:矯正と抜歯後治療の考え方

ケース①:奥歯を失っている場合

奥歯がないと、

  • 噛み合わせが低くなる
  • 歯並びが崩れやすい

この場合、

  • 矯正で歯を寄せる
  • スペースを閉じる
  • それでも足りなければインプラント

という複合プランを検討します。


ケース②:前歯を失っている場合

前歯は
見た目・発音・歯ぐきのライン
すべてに関係します。

この場合は、

  • 矯正で歯の位置と角度を整える
  • 歯ぐきのラインを整える
  • 最後に人工歯で仕上げる

👉 “審美設計ありき”の矯正が重要です。


ケース③:すでにブリッジ・入れ歯が入っている場合

この場合も矯正は可能ですが、

  • 作り直しが必要
  • 一時的に外す必要

が出てくることがあります。

👉 「やり直せる治療かどうか」
も、最初のカウンセリングで必ず確認します。


6. 矯正を絡めると、なぜ治療の質が上がるのか

理由はシンプルです。

✔ 無理な設計をしなくて済む

✔ 歯に変な力がかからない

✔ 長期的に壊れにくい

✔ 噛み合わせが安定する

つまり、
“とりあえず補う治療”から
“将来まで考えた治療”に変わる

ということ。


7. 「今さら矯正は遅い?」という不安について

これもよくある質問。

答えは、

👉 遅すぎることはありません。

40代・50代・60代でも、
矯正治療を始める方は増えています。

大切なのは年齢ではなく、

  • 歯ぐきの状態
  • 骨の状態
  • メンテナンスができるか

です。


8. 歯科医師が一番伝えたいこと

抜歯後の治療と矯正を考えるとき、
一番大切なのは――

「今だけで決めないこと」

  • 今の見た目
  • 今の費用
  • 今の不安

だけで決めると、
10年後・20年後に後悔することがあります。

歯は、
人生で最も長く使う医療資産です。


9. まとめ:矯正×抜歯後治療は“未来設計”

矯正治療と抜歯後の選択肢は、
別々に考えるものではありません。

  • 歯をどう動かすか
  • どこに歯を作るか
  • どう噛み続けるか

これらを
一つのストーリーとして考えること
が、後悔しない治療につながります。


「さがなかの歯医者さん やまもと」では、

  • 抜歯後の治療
  • 矯正治療
  • 噛み合わせ
  • 将来の歯の寿命

をすべて含めた
**“人生単位の治療計画”**を大切にしています。