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2026.02.01 ブログ

痛くなってから考える人が、なぜ歯を失うのか

「まだ大丈夫」が、いちばん危ない言葉だと気づいてほしい

診療室で、こんな言葉をよく耳にします。

「まだそんなに痛くないんで」
「もう少し様子を見てからでいいかなって」
「時間ができたら来ます」

その気持ち、よくわかります。
忙しい毎日の中で、歯のことは後回しになりがちです。

でも、歯科医師としてはっきり言えることがあります。

“痛くなってから考える”という選択は、
ほぼ確実に歯の寿命を縮めます。

怖がらせたいわけではありません。
ただ、知らずに後悔してほしくない。
その想いで、今日は少し踏み込んだ話をします。


痛くなってから考える人が、なぜ歯を失うのか

――その判断は、歯にとっては「遅すぎる」

「痛くなったら歯医者に行く」
これは、多くの人にとって“普通”の考え方かもしれません。

でも実は、この考え方こそが
歯を失う最大の分岐点になります。


歯は「痛みが出るころ」には、かなり進行している

歯の病気の怖いところは、
初期段階ではほとんど症状がないことです。

  • 初期の虫歯 → ほぼ無症状
  • 初期の歯周病 → 痛みなし、出血も軽度

つまり、
「痛くない=問題ない」
ではないのです。

痛みを感じたときには、
・虫歯が神経に近づいている
・歯周病がかなり進行している

こうした状態になっていることが多い。

歯にとっては、
“助けを求める声を出すのが、ものすごく遅い臓器”
それが歯なのです。


「様子を見る」は、実は何もしていないのと同じ

よくあるフレーズがあります。

「ちょっと様子を見てから考えます」

この言葉、実は歯科医師からすると
かなり危険なサインです。

なぜなら、
虫歯や歯周病は、自然に治ることがないから。

様子を見ている間も、
病気は静かに、確実に進行していきます。

結果どうなるか。

  • 小さな虫歯 → 神経を取る治療に
  • 軽い歯周病 → 抜歯が必要な状態に

「様子を見た結果、選択肢が減る」
これが、歯の世界の現実です。


痛み基準の判断が、治療を大きくする

痛みを基準に行動すると、
治療はどうしても大きく、重くなります。

  • 削る量が増える
  • 神経を取る可能性が高まる
  • 治療期間が長くなる
  • 費用もかさむ

逆に、
症状が出る前に見つけられれば、

  • 削らずに済む
  • 小さな処置で終わる
  • 通院回数も少ない

同じ「歯医者に行く」でも、
行くタイミングで未来は真逆になります。


忙しい人ほど「痛み待ち」になりやすい

「仕事が忙しくて」
「子どもの予定があって」

そう言われる方も多いです。

でも、ここで一つだけ考えてほしい。

歯が大きく悪くなったときの方が、
もっと時間を取られます。

  • 突然の痛み
  • 予定外の通院
  • 長引く治療

“忙しいから行かない”は、
結果的にもっと忙しくなる選択です。


歯を守れる人は「違和感」で動く

歯を長く守れている人たちには、
共通点があります。

それは、
痛みではなく「違和感」で動くこと。

  • なんとなくしみる
  • 歯ぐきがムズムズする
  • 出血が増えた気がする

この段階で相談してくれる。

だからこそ、
大きな治療にならずに済むのです。


歯医者は「駆け込み寺」ではない

歯医者を、
「痛くなったら駆け込む場所」
だと思っていると、歯は守れません。

歯医者は本来、
問題が起きる前に立ち寄る場所です。

これは、
歯医者側の都合ではありません。

あなた自身の歯を、
一生使うための考え方です。


まとめ:一番の分かれ道は「行動の早さ」

痛くなってから考える人と、
違和感で動く人。

この差は、
5年後、10年後に
残っている歯の本数として現れます。

特別なことは必要ありません。

  • 痛くなくてもチェックを受ける
  • 小さな変化を放置しない
  • 早めに相談する

それだけで、歯の未来は大きく変わります。