
2025.09.14 ブログ
神経を守る!
歯を残すための根管治療と拡大鏡の活用
はじめに
「虫歯が大きくなったら、神経を取らないといけないんですよ」
歯科医院でそう言われた経験のある方も多いのではないでしょうか。
実は 歯の神経を残せるかどうか は、その歯の寿命を大きく左右します。
神経はただの「痛みを感じる線」ではなく、歯に血液や栄養を届け、長持ちさせるための大切な役割を担っているからです。
この記事では「なぜ神経を守ることが大切なのか」「神経を守るための治療法」「神経を失った場合に行う根管治療」について、わかりやすくご紹介します。
1. 歯の神経の役割とは?
歯の内部には「歯髄(しずい)」と呼ばれる神経や血管が通っています。
歯髄の役割は大きく分けて以下の3つです。
- 痛みを感じるセンサー
虫歯や外からの刺激を脳に伝え、異常を知らせる役割。
- 栄養を運ぶ血管
歯に必要な栄養や水分を供給し、健康な状態を保つ。
- 修復を助ける細胞
歯に小さな傷ができた時、象牙質を再生する働きを持つ。
つまり神経は、歯を「生きたまま維持する」ために欠かせない存在なのです。
2. 神経を失うとどうなる?
神経を取ってしまった歯は「死んだ歯」となり、次のようなリスクを抱えます。
- 栄養供給がなくなるため 歯がもろくなる
- 割れやすくなり、最悪の場合 抜歯の原因に
- 感覚がなくなるため、虫歯の再発に気づきにくい
- 根の先に膿が溜まる「根尖病変」を起こす可能性
もちろん根管治療を適切に行えば歯を残すことは可能ですが、やはり「神経を残す」に勝るものはありません。
3. 神経を守るための治療法
虫歯が神経に近づいた場合でも、必ずしも神経を取る必要はありません。
状態によっては「神経を守る治療」を選択できる場合があります。
神経を守る治療の一例
- 覆髄(ふくずい)治療
虫歯を丁寧に除去した後、神経の直上に薬剤を置いて神経を保護する方法。MTAセメントなどの材料を使用することで成功率が高まっています。
- 部分的覆髄
虫歯の一部だけを除去し、神経を保護する方法。できるだけ歯質を削らず、神経を残すことを目的とします。
- 経過観察と予防管理
初期虫歯であれば削らず、フッ素や生活習慣の改善で再石灰化を促すこともあります。
これらの治療が可能かどうかは、虫歯の進行度や歯の状態によって大きく異なります。早期発見がカギとなります。
4. 神経を失った場合に行う「根管治療」
もし神経が炎症や感染を起こしてしまった場合は、やむを得ず神経を取り除き、根の中を清掃・消毒して詰め物をする「根管治療」を行います。
根管治療は「歯の中の大掃除」と例えられることがあります。細く複雑な管の中をきれいにし、再感染を防ぐ処置です。
根管治療の流れ
- 神経や感染した歯質を取り除く
- 根の中を専用器具で清掃・消毒
- 根管に薬剤を詰め、密閉する
- 上から土台と被せ物を装着
正確に行うことで、神経を失った歯でも長く機能させることが可能です。
5. 拡大鏡の活用で精度を高める
根管治療や神経を守る治療で重要なのは「いかに精密に処置できるか」です。
肉眼だけでは見えにくい細部まで確認するために、当院では 拡大鏡 を使用しています。
拡大鏡を使うメリット
- 細かい虫歯の取り残しを防げる
- 神経との境界を見極めやすい
- 根管の入口を正確に探せる
- 歯を削る範囲を最小限にできる
精度の高い治療は、歯の寿命を延ばすことに直結します。
6. 歯を守るために患者さんができること
歯科医師の技術だけでなく、患者さんご自身の取り組みも重要です。
- 定期検診を受けて早期発見する
- 痛みがなくても小さな異変を感じたら相談する
- 虫歯や歯周病を予防する生活習慣を心がける
「早く見つければ神経を残せる可能性が高まる」ことを忘れないでください。
まとめ
- 神経は歯にとって命綱のような存在
- 神経を守れば歯は長持ちし、健康な機能を保てる
- 状態によっては覆髄治療などで神経を残せる
- どうしても神経を取る場合は、拡大鏡を使った精密な根管治療が有効
- 早期発見・予防が神経を守る最大の方法
「神経を守る」ことは「歯を守る」ことにつながります。
当院では、できる限り神経を残す治療を第一に考え、拡大鏡を活用した精密治療を行っています。
大切な歯を1本でも多く守るために——。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽に「さがなかの歯医者さん やまもと」までご相談ください。
歯を残すための根管治療と拡大鏡の活用
はじめに
「虫歯が大きくなったら、神経を取らないといけないんですよ」
歯科医院でそう言われた経験のある方も多いのではないでしょうか。
実は 歯の神経を残せるかどうか は、その歯の寿命を大きく左右します。
神経はただの「痛みを感じる線」ではなく、歯に血液や栄養を届け、長持ちさせるための大切な役割を担っているからです。
この記事では「なぜ神経を守ることが大切なのか」「神経を守るための治療法」「神経を失った場合に行う根管治療」について、わかりやすくご紹介します。
1. 歯の神経の役割とは?
歯の内部には「歯髄(しずい)」と呼ばれる神経や血管が通っています。
歯髄の役割は大きく分けて以下の3つです。
- 痛みを感じるセンサー
虫歯や外からの刺激を脳に伝え、異常を知らせる役割。 - 栄養を運ぶ血管
歯に必要な栄養や水分を供給し、健康な状態を保つ。 - 修復を助ける細胞
歯に小さな傷ができた時、象牙質を再生する働きを持つ。
つまり神経は、歯を「生きたまま維持する」ために欠かせない存在なのです。
2. 神経を失うとどうなる?
神経を取ってしまった歯は「死んだ歯」となり、次のようなリスクを抱えます。
- 栄養供給がなくなるため 歯がもろくなる
- 割れやすくなり、最悪の場合 抜歯の原因に
- 感覚がなくなるため、虫歯の再発に気づきにくい
- 根の先に膿が溜まる「根尖病変」を起こす可能性
もちろん根管治療を適切に行えば歯を残すことは可能ですが、やはり「神経を残す」に勝るものはありません。
3. 神経を守るための治療法
虫歯が神経に近づいた場合でも、必ずしも神経を取る必要はありません。
状態によっては「神経を守る治療」を選択できる場合があります。
神経を守る治療の一例
- 覆髄(ふくずい)治療
虫歯を丁寧に除去した後、神経の直上に薬剤を置いて神経を保護する方法。MTAセメントなどの材料を使用することで成功率が高まっています。 - 部分的覆髄
虫歯の一部だけを除去し、神経を保護する方法。できるだけ歯質を削らず、神経を残すことを目的とします。 - 経過観察と予防管理
初期虫歯であれば削らず、フッ素や生活習慣の改善で再石灰化を促すこともあります。
これらの治療が可能かどうかは、虫歯の進行度や歯の状態によって大きく異なります。早期発見がカギとなります。
4. 神経を失った場合に行う「根管治療」
もし神経が炎症や感染を起こしてしまった場合は、やむを得ず神経を取り除き、根の中を清掃・消毒して詰め物をする「根管治療」を行います。
根管治療は「歯の中の大掃除」と例えられることがあります。細く複雑な管の中をきれいにし、再感染を防ぐ処置です。
根管治療の流れ
- 神経や感染した歯質を取り除く
- 根の中を専用器具で清掃・消毒
- 根管に薬剤を詰め、密閉する
- 上から土台と被せ物を装着
正確に行うことで、神経を失った歯でも長く機能させることが可能です。
5. 拡大鏡の活用で精度を高める
根管治療や神経を守る治療で重要なのは「いかに精密に処置できるか」です。
肉眼だけでは見えにくい細部まで確認するために、当院では 拡大鏡 を使用しています。
拡大鏡を使うメリット
- 細かい虫歯の取り残しを防げる
- 神経との境界を見極めやすい
- 根管の入口を正確に探せる
- 歯を削る範囲を最小限にできる
精度の高い治療は、歯の寿命を延ばすことに直結します。
6. 歯を守るために患者さんができること
歯科医師の技術だけでなく、患者さんご自身の取り組みも重要です。
- 定期検診を受けて早期発見する
- 痛みがなくても小さな異変を感じたら相談する
- 虫歯や歯周病を予防する生活習慣を心がける
「早く見つければ神経を残せる可能性が高まる」ことを忘れないでください。
まとめ
- 神経は歯にとって命綱のような存在
- 神経を守れば歯は長持ちし、健康な機能を保てる
- 状態によっては覆髄治療などで神経を残せる
- どうしても神経を取る場合は、拡大鏡を使った精密な根管治療が有効
- 早期発見・予防が神経を守る最大の方法
「神経を守る」ことは「歯を守る」ことにつながります。
当院では、できる限り神経を残す治療を第一に考え、拡大鏡を活用した精密治療を行っています。
大切な歯を1本でも多く守るために——。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽に「さがなかの歯医者さん やまもと」までご相談ください。