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2023.01.07 ブログ

オーラルフレイル

オーラルフレイル、という言葉を聞いたことはありますか?

健康寿命を伸ばしていくうえで、オーラルフレイルはとても重要です。

今回は、オーラルフレイルについて、お話しします。

オーラルフレイルって何?

「オーラル」は、おくちのことを、「フレイル」は、虚弱を意味しています。

「フレイル状態」とは、加齢に伴い心身が老いて衰えた状態で、健康な状態と要介護の状態のちょうど中間です。

適切な治療・対策をすることで、要介護へと進めずに済む可能性があります。

オーラルフレイルは、おくちの周りに特化したフレイル状態を指します。

年齢によるおくちの機能低下や衰えを意味し、食事を摂りにくくなったり、会話が難しくなったりします。

おくちの機能低下は、全身の機能低下へ大きく関わるとして、注目されているのです。

オーラルフレイルはなぜ注意が必要なの?

フレイルにはいくつか原因があり、「身体的要因」「精神・心理的要因」「社会的要因」の3つに大きく分類されます。

これらにはオーラルフレイルも大きく関与しているため、注意が必要とされているのです。

身体的要因とは、運動機能の低下や低栄養状態にある状態です。

オーラルフレイルに陥ると、噛む力や飲み込む力が衰え、噛めるもの、食べられるものが制限されてしまいます。

そうすることで必要な栄養素が不足したり、体力の低下に繋がってしまうことも少なくありません。

精神・心理的要因とは、うつや認知症にある状態です。

認知症とオーラルフレイルの関係も深いといわれており、よく噛むことで脳が活性化され、認知症予防になることが知られています。

精神・心理的要因は、身体的要因と比べて早期発見が難しいので、気をつける必要があります。

社会的要因とは、他人との交流がなくなり、活力を失った状態です。

退職などで家にいる時間が長くなり、社会との関わりが減って閉じこもりがちになることなどが知られています。

おくちの機能が低下することで、食への興味が薄れ、人との会食を避けてしまうことがあります。

滑舌が悪くなり、人との会話を避けることも、フレイルへの要因といえるでしょう。

オーラルフレイルを予防しよう

オーラルフレイルを防ぐためには、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。

対策について、お話ししていきます。

・おくちの中を清潔に保つ

おくちの中が清潔にされていないと、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

むし歯や歯周病が進行すると歯を失うことになり、会話や食事が難しくなってしまいます。

そうならないためにも、日々のセルフケアを正しく行い、清潔な状態を維持しましょう。

・よく噛んで食べる

よく噛むことは、おくちの筋肉を鍛えることにつながります。

しっかり噛んで食べていれば、それ自体がトレーニングになっているのです。

・おくちの筋力トレーニング

おくちの周りの筋肉が衰えると、噛んだり飲み込んだりすることが難しくなるだけでなく、会話や談笑も難しくなります。

筋肉を衰えさせないために、簡単なおくちの体操やトレーニングがありますので、空いた時間に少しやるだけでも筋力を維持することが可能です。

・定期検診でチェック

歯を失わないためには、セルフケアもとても重要ですが、専門的な口腔ケアやむし歯チェックも欠かせません。

定期検診を受けていれば、なにか異常があっても、早めに対処することができます。

数ヶ月に1回しか会わないからこそ気づける変化もありますし、その都度適切なアドバイスを受けることでセルフケアも向上しやすいです。

オーラルフレイルとフレイルはとても深い関わりがあり、オーラルフレイルをきっかけにフレイル状態になってしまうことも少なくありません。

要介護にならないため、健康寿命を延ばすためにも、ぜひオーラルフレイルを予防しましょう!