2026.10.18 ブログ
歯科医師の僕なら、こう選ぶ。
最終回・第10回「もし僕が一生通う歯医者を選ぶなら、何を基準に選ぶのか?」
院長メッセージ
こんにちは。
京都府木津川市にある「さがなかの歯医者さんやまもと」院長の山本真志です。
「歯科医師の僕なら、こう選ぶ。」
今回で、いよいよ最終回となりました。
これまで、虫歯の治療、神経を残す治療、インプラント、抜歯、被せ物、ホワイトニング、矯正治療など、さまざまなテーマについてお話ししてきました。
その中で、何度もお伝えしてきたことがあります。
それは、
「僕自身ならどうするか」と「患者さんにとって何が正解か」は、必ずしも同じではない。
ということです。
歯科治療には、いくつもの選択肢があります。
何を大切にするのか。
どんな未来を望んでいるのか。
それによって、選ぶ治療は変わります。
では、最後に一つ質問です。
もし僕自身が歯科医師ではなく、一人の患者だったら。
自分の歯を一生任せる歯科医院を、どのように選ぶのでしょうか。
設備でしょうか。
技術でしょうか。
口コミでしょうか。
治療費でしょうか。
もちろん、どれも大切です。
でも、僕が一番大切にしたいのは、少し違います。
それは、
「この先生になら、自分の歯の未来を一緒に考えてもらえる」と思えるかどうか。
今日は、歯科医師としてではなく、一人の患者としての視点から、本音でお話ししたいと思います。
僕なら「最新設備がある」という理由だけでは選びません
歯科医療の技術は、日々進歩しています。
CT。
口腔内スキャナー。
拡大鏡。
マイクロスコープ。
さまざまな設備があり、診断や治療の精度を高めるために役立っています。
もちろん、設備は大切です。
僕自身も、必要な検査や治療を適切に行える環境は重視します。
でも、
「最新の機械があるから、必ず良い歯医者」
とは考えません。
どれだけ高価な設備があっても、それを適切に使い、正しく診断し、患者さんに分かりやすく説明できなければ意味がありません。
逆に、設備だけで判断できない優れた歯科医師もいます。
僕なら、
「何を持っているか」よりも、
「その設備を何のために、どう使っているのか」
を大切にします。
僕なら「治療が上手い」だけでも選びません
歯科医師として、治療技術は非常に重要です。
虫歯を適切に治療する。
根管治療を丁寧に行う。
被せ物を精密に作る。
噛み合わせを確認する。
どれも欠かせません。
でも、僕が患者だったら、技術だけでは選ばないと思います。
なぜなら、歯科治療は患者さんの体に対して行うものだからです。
どれだけ技術が優れていても、
説明がない。
質問できない。
何をされているのか分からない。
そんな状態では、僕自身は不安になります。
だから僕なら、
「治療が上手いこと」と「安心して任せられること」の両方を大切にします。
僕なら「話を聞いてくれる歯医者」を選びます
今回、僕が最も伝えたいことです。
もし僕自身が患者なら、
自分の話をきちんと聞いてくれる歯科医師
を選びたいと思います。
「ここが痛いんです」
「できれば歯を抜きたくありません」
「治療が怖いんです」
「費用が心配です」
「できるだけ早く治療を終えたいです」
患者さんには、それぞれ事情があります。
歯科医師にとっては、毎日行っている治療かもしれません。
でも患者さんにとっては、人生で初めての治療かもしれません。
だからこそ、患者さんの不安を「よくあること」で片づけたくありません。
僕自身なら、
自分の不安を、きちんと受け止めてくれる先生
に診てもらいたいと思います。
僕なら「できないことも説明してくれる歯医者」を選びます
ここは、かなり本音です。
もし僕が、
「この歯は絶対に残せます」
「この治療なら一生大丈夫です」
「絶対に痛くありません」
と言われたら、少し慎重になると思います。
なぜなら、医療に絶対はないからです。
どれだけ丁寧に治療しても、予想外の経過になることがあります。
歯を残せない場合もあります。
治療後に再発する可能性もあります。
だから僕なら、
良いことだけではなく、難しいことも説明してくれる先生
を選びます。
「この治療には、こういうメリットがあります」
「ただし、こういうリスクもあります」
「この状態では、ここまでが限界かもしれません」
そんな説明を聞けた方が、僕は安心できます。
患者さんに希望を伝えることは大切です。
でも、現実を正しく伝えることも、同じくらい大切だと思っています。
僕なら「自費診療ばかり勧める歯医者」も「自費を説明しない歯医者」も選びません
歯科治療には、保険診療と自費診療があります。
患者さんによって、治療にかけられる費用は違います。
考え方も違います。
だから僕は、
自費診療を選ぶことが正解だとは思っていません。
でも同時に、
自費診療という選択肢を知らないまま治療が終わることも、もったいない
と思っています。
例えば、被せ物。
保険診療でできる治療があります。
自費診療で選べる材料や方法もあります。
それぞれに特徴があります。
僕が患者だったら、
「先生が決めたので、これにします」
ではなく、
選択肢を知りたい。
メリットも知りたい。
デメリットも知りたい。
費用も知りたい。
そのうえで、自分で決めたいと思います。
良い歯科医療とは、高い治療を選ばせることではなく、納得して治療を選べるようにすること。
僕はそう考えています。
僕なら「悪くなった原因」を考えてくれる歯医者を選びます
虫歯ができた。
削って詰める。
また虫歯ができた。
また削って詰める。
これを繰り返していると、天然の歯は少しずつ失われていくことがあります。
だから僕なら、
「虫歯を治してください」
だけでは終わりません。
「なぜ、この歯が虫歯になったのでしょうか?」
と聞きます。
歯磨きの問題なのか。
食生活なのか。
唾液の状態なのか。
磨きにくい場所なのか。
被せ物や詰め物の状態なのか。
歯周病についても同じです。
歯石を取るだけではなく、なぜ炎症が起きているのかを考える。
原因を理解し、再発を防ぐ方法を一緒に考えてくれる。
僕なら、そんな歯科医院に通いたいと思います。
僕なら「自分の専門外を認められる歯医者」を信頼します
歯科医療には、さまざまな専門分野があります。
矯正歯科。
口腔外科。
歯周病治療。
根管治療。
小児歯科。
インプラント治療。
一人の歯科医師が、すべての分野で最高の専門性を持つことは簡単ではありません。
だから僕は、
必要な時に、他の専門家の力を借りられる歯科医師
を信頼します。
例えば、自分の歯の状態が複雑で、専門的な治療が必要になった場合。
僕なら、適切な専門家を紹介してもらうことに抵抗はありません。
むしろ、患者さんのために最善の選択肢を考えてくれていると感じます。
大切なのは、
「自分の医院ですべて治療すること」
ではありません。
「患者さんにとって、より良い医療につなげること」
だと思っています。
僕なら「スタッフを大切にしている歯科医院」を選びます
これは歯科医院を経営する立場としても、強く感じていることです。
歯科医療は、歯科医師一人では成り立ちません。
歯科衛生士。
歯科助手。
受付。
さまざまなスタッフが協力して、一人の患者さんを支えています。
だから僕なら、医院の雰囲気も大切にします。
スタッフ同士が協力しているか。
患者さんへの声かけが丁寧か。
困っている人を放置していないか。
清潔な環境が保たれているか。
そうした部分には、医院の考え方が表れると思っています。
もちろん、雰囲気だけで医療の質を判断することはできません。
でも、
人を大切にする姿勢は、日々の小さな行動に表れる。
僕はそう考えています。
僕なら「10年後も通いたい」と思える歯医者を選びます
歯科医院との付き合いは、一度の治療で終わるものではありません。
虫歯を治療する。
歯周病を管理する。
被せ物をチェックする。
年齢とともに変化する口の状態を確認する。
そうしたことを何年も続けていきます。
だから僕なら、
「今日、上手に治療してくれるか」
だけではなく、
「10年後も、この医院に通いたいと思えるか」
を考えます。
年齢を重ねても相談できる。
小さな変化に気づいてくれる。
過去の治療を理解してくれている。
困った時に相談できる。
そんな関係を築ける歯科医院が理想です。
僕自身なら、歯科医院を単なる治療施設ではなく、
自分の健康を一緒に守ってくれるパートナー
として選びたいと思います。
結局、僕ならどんな歯医者を選ぶのか?
ここまでいろいろお話ししてきました。
では、最後に答えます。
もし僕が一生通う歯医者を選ぶなら、
設備も確認します。
治療技術も大切にします。
衛生管理も重視します。
治療費や通いやすさも考えます。
でも、それらを踏まえたうえで、最後に大切にしたいのは、
「この先生と、これからも話をしていきたいと思えるか」
です。
良いことも。
悪いことも。
難しいことも。
分からないことも。
きちんと話してくれる。
そして僕の話も聞いてくれる。
僕自身なら、そんな歯科医師を選びたいと思います。
なぜなら、
歯科治療は歯科医師だけで完成するものではないからです。
患者さんが自分の状態を理解し、納得して治療を選び、日々のケアを続ける。
その積み重ねが、長く歯を守ることにつながります。
だから僕は、
「この先生なら何でも治してくれる」より、「この先生なら一緒に考えてくれる」
という信頼を大切にしたいと思っています。
このシリーズで、本当に伝えたかったこと
全10回にわたって、
「歯科医師の僕なら、こう選ぶ。」
というテーマでお話ししてきました。
虫歯になったら。
神経を取ると言われたら。
奥歯を失ったら。
前歯が折れたら。
歯周病になったら。
抜歯を勧められたら。
被せ物を選ぶなら。
歯を白くしたいなら。
歯並びを治したいなら。
そして、一生通う歯科医院を選ぶなら。
どの回にも共通していることがあります。
それは、
「治療方法を選ぶ前に、自分が何を大切にしたいのかを考える」
ということです。
歯科医師としての知識があっても、すべての治療に一つの正解があるわけではありません。
だからこそ、患者さんの希望や価値観を大切にしたい。
僕自身が患者になったとしても、そうしてほしいと思います。
最後に——僕が目指している歯科医師
最後に、少しだけ僕自身の話をさせてください。
僕が目指しているのは、
「すべての治療ができる歯科医師」
ではありません。
「一番高い治療を提供する歯科医師」
でもありません。
僕が目指しているのは、
患者さんが自分の歯について、安心して何でも話せる歯科医師
です。
歯が痛い。
治療が怖い。
費用が心配。
できれば抜きたくない。
見た目をきれいにしたい。
でも、何を選べばいいか分からない。
そんな時に、
「とりあえず相談してみよう」
と思っていただける存在でありたいと思っています。
私たちの診療理念は、
「話をしましょう」
です。
そして、経営理念は、
「やさしさと笑顔がめぐる歯医者さん」
です。
これは、単なるきれいな言葉ではありません。
患者さんの話を聞く。
不安を理解する。
選択肢を説明する。
一緒に考える。
納得して治療を受けていただく。
そして、少しでも安心して笑顔で帰っていただく。
その積み重ねが、やさしさと笑顔につながると信じています。
僕は歯科医師ですが、もし自分が患者だったら、そんな歯科医院に通いたい。
だからこそ、自分自身もそういう歯科医師でありたいと思っています。
「先生だったら、どうしますか?」
このシリーズを通して、何度も登場した質問です。
でも最後に、僕から皆さんに一つ質問をさせてください。
「あなたは、自分の歯と、これからどんな人生を歩んでいきたいですか?」
好きなものを食べたい。
大切な人と笑いたい。
健康な歯を長く残したい。
自分らしい笑顔で過ごしたい。
その答えは、人それぞれです。
だからこそ、聞かせてください。
一緒に考えましょう。
「歯科医師の僕なら、こう選ぶ。」
このシリーズの最後に、僕が選ぶ答えは、
「一人で決めるのではなく、信頼できる人と話して決める。」
ということです。
歯科医師として、患者さんに何かを押しつけるのではなく、患者さん自身が納得して、自分の未来を選べるようにお手伝いしたい。
そして、その選択が10年後、20年後に、
「あの時、ちゃんと相談してよかった」
「あの時、この治療を選んでよかった」
と思えるものであってほしい。
僕は、そう願っています。
最後に伝えたいこと。「良い歯医者」とは何なのか?
このシリーズを書きながら、改めて考えました。
良い歯医者とは、何なのだろう。
虫歯をきれいに治せる歯医者でしょうか。
痛みを取り除いてくれる歯医者でしょうか。
最新の設備がそろっている歯医者でしょうか。
もちろん、どれも大切です。
でも、僕が本当に目指したいのは、それだけではありません。
患者さんが困った時だけではなく、困らない未来のためにも頼ってもらえる歯医者。
そして、
患者さんが年齢を重ねても、ずっと安心して相談できる歯医者。
そんな存在でありたいと思っています。
歯科医師として、すべての歯を残せるわけではありません。
すべての治療を成功させられると約束することもできません。
時には、患者さんの希望どおりの治療が難しいこともあります。
それでも、
話を聞くことはできます。
一緒に悩むことはできます。
できる限りの選択肢を考えることはできます。
そして、患者さんが納得できる答えを、一緒に探すことはできます。
僕は、それを諦めたくありません。
歯科医師としての僕の答え
もし僕が一生通う歯医者を選ぶなら。
僕は、完璧な歯科医師を探すのではなく、
誠実に向き合ってくれる歯科医師を探します。
良いことも、悪いことも、きちんと伝えてくれる。
自分の考えを押しつけず、僕の話にも耳を傾けてくれる。
そして、目の前の1本だけではなく、その先の人生まで考えてくれる。
そんな歯科医師に出会えたら、僕はきっと長く通い続けると思います。
だからこそ、自分自身もそうありたい。
患者さんにとって、
「歯が痛いから仕方なく行く場所」ではなく、
「この先も健康でいたいから、また行きたい場所」
でありたいと思っています。
歯を治すことは、歯科医師としての仕事です。
でも、
歯を通して、その人の人生に寄り添うこと。
それが、僕の目指している歯科医療です。
10年後も、20年後も、またここで。
今、このブログを読んでくださっている皆さんが、10年後にどんな生活をしているのか。
僕には分かりません。
でも、一つだけ願っていることがあります。
10年後も、好きなものをおいしく食べていてほしい。
20年後も、大切な人と笑っていてほしい。
そして、歯のことで何か困った時には、
「あの歯医者さんに相談してみよう」
と思い出していただけたら、こんなに嬉しいことはありません。
私たちの経営理念は、
「やさしさと笑顔がめぐる歯医者さん」
です。
患者さんが安心して笑顔になる。
その笑顔を見て、スタッフも笑顔になる。
その笑顔が家族へ、そして地域へ広がっていく。
そんな歯科医院を、これからもつくっていきたいと思っています。
最後に、僕が歯科医師として大切にしている言葉を、もう一度お伝えします。
「話をしましょう。」
治療のことだけではありません。
不安なこと。
悩んでいること。
これからどうしたいのか。
どんな未来を望んでいるのか。
ぜひ、聞かせてください。
僕自身が患者だったら、そうしてほしいからです。
良い治療は、良い対話から始まる。
そして、その対話の積み重ねが、信頼につながっていく。
僕はそう信じています。
「歯科医師の僕なら、こう選ぶ。」
全10回にわたり、最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
このシリーズが、皆さんにとって「自分の歯をどう守り、どんな治療を選ぶのか」を考えるきっかけになれば嬉しいです。
そして、これからも皆さんと一緒に、健康な歯と笑顔を守っていけたらと思っています。
歯を治すだけではなく、人生に寄り添う。
やさしさと笑顔がめぐる歯医者さん。
それが、僕の選ぶ歯科医師としての生き方です。
さがなかの歯医者さんやまもと
院長 山本真志
最終回・第10回「もし僕が一生通う歯医者を選ぶなら、何を基準に選ぶのか?」
院長メッセージ
こんにちは。
京都府木津川市にある「さがなかの歯医者さんやまもと」院長の山本真志です。
「歯科医師の僕なら、こう選ぶ。」
今回で、いよいよ最終回となりました。
これまで、虫歯の治療、神経を残す治療、インプラント、抜歯、被せ物、ホワイトニング、矯正治療など、さまざまなテーマについてお話ししてきました。
その中で、何度もお伝えしてきたことがあります。
それは、
「僕自身ならどうするか」と「患者さんにとって何が正解か」は、必ずしも同じではない。
ということです。
歯科治療には、いくつもの選択肢があります。
何を大切にするのか。
どんな未来を望んでいるのか。
それによって、選ぶ治療は変わります。
では、最後に一つ質問です。
もし僕自身が歯科医師ではなく、一人の患者だったら。
自分の歯を一生任せる歯科医院を、どのように選ぶのでしょうか。
設備でしょうか。
技術でしょうか。
口コミでしょうか。
治療費でしょうか。
もちろん、どれも大切です。
でも、僕が一番大切にしたいのは、少し違います。
それは、
「この先生になら、自分の歯の未来を一緒に考えてもらえる」と思えるかどうか。
今日は、歯科医師としてではなく、一人の患者としての視点から、本音でお話ししたいと思います。
僕なら「最新設備がある」という理由だけでは選びません
歯科医療の技術は、日々進歩しています。
CT。
口腔内スキャナー。
拡大鏡。
マイクロスコープ。
さまざまな設備があり、診断や治療の精度を高めるために役立っています。
もちろん、設備は大切です。
僕自身も、必要な検査や治療を適切に行える環境は重視します。
でも、
「最新の機械があるから、必ず良い歯医者」
とは考えません。
どれだけ高価な設備があっても、それを適切に使い、正しく診断し、患者さんに分かりやすく説明できなければ意味がありません。
逆に、設備だけで判断できない優れた歯科医師もいます。
僕なら、
「何を持っているか」よりも、
「その設備を何のために、どう使っているのか」
を大切にします。
僕なら「治療が上手い」だけでも選びません
歯科医師として、治療技術は非常に重要です。
虫歯を適切に治療する。
根管治療を丁寧に行う。
被せ物を精密に作る。
噛み合わせを確認する。
どれも欠かせません。
でも、僕が患者だったら、技術だけでは選ばないと思います。
なぜなら、歯科治療は患者さんの体に対して行うものだからです。
どれだけ技術が優れていても、
説明がない。
質問できない。
何をされているのか分からない。
そんな状態では、僕自身は不安になります。
だから僕なら、
「治療が上手いこと」と「安心して任せられること」の両方を大切にします。
僕なら「話を聞いてくれる歯医者」を選びます
今回、僕が最も伝えたいことです。
もし僕自身が患者なら、
自分の話をきちんと聞いてくれる歯科医師
を選びたいと思います。
「ここが痛いんです」
「できれば歯を抜きたくありません」
「治療が怖いんです」
「費用が心配です」
「できるだけ早く治療を終えたいです」
患者さんには、それぞれ事情があります。
歯科医師にとっては、毎日行っている治療かもしれません。
でも患者さんにとっては、人生で初めての治療かもしれません。
だからこそ、患者さんの不安を「よくあること」で片づけたくありません。
僕自身なら、
自分の不安を、きちんと受け止めてくれる先生
に診てもらいたいと思います。
僕なら「できないことも説明してくれる歯医者」を選びます
ここは、かなり本音です。
もし僕が、
「この歯は絶対に残せます」
「この治療なら一生大丈夫です」
「絶対に痛くありません」
と言われたら、少し慎重になると思います。
なぜなら、医療に絶対はないからです。
どれだけ丁寧に治療しても、予想外の経過になることがあります。
歯を残せない場合もあります。
治療後に再発する可能性もあります。
だから僕なら、
良いことだけではなく、難しいことも説明してくれる先生
を選びます。
「この治療には、こういうメリットがあります」
「ただし、こういうリスクもあります」
「この状態では、ここまでが限界かもしれません」
そんな説明を聞けた方が、僕は安心できます。
患者さんに希望を伝えることは大切です。
でも、現実を正しく伝えることも、同じくらい大切だと思っています。
僕なら「自費診療ばかり勧める歯医者」も「自費を説明しない歯医者」も選びません
歯科治療には、保険診療と自費診療があります。
患者さんによって、治療にかけられる費用は違います。
考え方も違います。
だから僕は、
自費診療を選ぶことが正解だとは思っていません。
でも同時に、
自費診療という選択肢を知らないまま治療が終わることも、もったいない
と思っています。
例えば、被せ物。
保険診療でできる治療があります。
自費診療で選べる材料や方法もあります。
それぞれに特徴があります。
僕が患者だったら、
「先生が決めたので、これにします」
ではなく、
選択肢を知りたい。
メリットも知りたい。
デメリットも知りたい。
費用も知りたい。
そのうえで、自分で決めたいと思います。
良い歯科医療とは、高い治療を選ばせることではなく、納得して治療を選べるようにすること。
僕はそう考えています。
僕なら「悪くなった原因」を考えてくれる歯医者を選びます
虫歯ができた。
削って詰める。
また虫歯ができた。
また削って詰める。
これを繰り返していると、天然の歯は少しずつ失われていくことがあります。
だから僕なら、
「虫歯を治してください」
だけでは終わりません。
「なぜ、この歯が虫歯になったのでしょうか?」
と聞きます。
歯磨きの問題なのか。
食生活なのか。
唾液の状態なのか。
磨きにくい場所なのか。
被せ物や詰め物の状態なのか。
歯周病についても同じです。
歯石を取るだけではなく、なぜ炎症が起きているのかを考える。
原因を理解し、再発を防ぐ方法を一緒に考えてくれる。
僕なら、そんな歯科医院に通いたいと思います。
僕なら「自分の専門外を認められる歯医者」を信頼します
歯科医療には、さまざまな専門分野があります。
矯正歯科。
口腔外科。
歯周病治療。
根管治療。
小児歯科。
インプラント治療。
一人の歯科医師が、すべての分野で最高の専門性を持つことは簡単ではありません。
だから僕は、
必要な時に、他の専門家の力を借りられる歯科医師
を信頼します。
例えば、自分の歯の状態が複雑で、専門的な治療が必要になった場合。
僕なら、適切な専門家を紹介してもらうことに抵抗はありません。
むしろ、患者さんのために最善の選択肢を考えてくれていると感じます。
大切なのは、
「自分の医院ですべて治療すること」
ではありません。
「患者さんにとって、より良い医療につなげること」
だと思っています。
僕なら「スタッフを大切にしている歯科医院」を選びます
これは歯科医院を経営する立場としても、強く感じていることです。
歯科医療は、歯科医師一人では成り立ちません。
歯科衛生士。
歯科助手。
受付。
さまざまなスタッフが協力して、一人の患者さんを支えています。
だから僕なら、医院の雰囲気も大切にします。
スタッフ同士が協力しているか。
患者さんへの声かけが丁寧か。
困っている人を放置していないか。
清潔な環境が保たれているか。
そうした部分には、医院の考え方が表れると思っています。
もちろん、雰囲気だけで医療の質を判断することはできません。
でも、
人を大切にする姿勢は、日々の小さな行動に表れる。
僕はそう考えています。
僕なら「10年後も通いたい」と思える歯医者を選びます
歯科医院との付き合いは、一度の治療で終わるものではありません。
虫歯を治療する。
歯周病を管理する。
被せ物をチェックする。
年齢とともに変化する口の状態を確認する。
そうしたことを何年も続けていきます。
だから僕なら、
「今日、上手に治療してくれるか」
だけではなく、
「10年後も、この医院に通いたいと思えるか」
を考えます。
年齢を重ねても相談できる。
小さな変化に気づいてくれる。
過去の治療を理解してくれている。
困った時に相談できる。
そんな関係を築ける歯科医院が理想です。
僕自身なら、歯科医院を単なる治療施設ではなく、
自分の健康を一緒に守ってくれるパートナー
として選びたいと思います。
結局、僕ならどんな歯医者を選ぶのか?
ここまでいろいろお話ししてきました。
では、最後に答えます。
もし僕が一生通う歯医者を選ぶなら、
設備も確認します。
治療技術も大切にします。
衛生管理も重視します。
治療費や通いやすさも考えます。
でも、それらを踏まえたうえで、最後に大切にしたいのは、
「この先生と、これからも話をしていきたいと思えるか」
です。
良いことも。
悪いことも。
難しいことも。
分からないことも。
きちんと話してくれる。
そして僕の話も聞いてくれる。
僕自身なら、そんな歯科医師を選びたいと思います。
なぜなら、
歯科治療は歯科医師だけで完成するものではないからです。
患者さんが自分の状態を理解し、納得して治療を選び、日々のケアを続ける。
その積み重ねが、長く歯を守ることにつながります。
だから僕は、
「この先生なら何でも治してくれる」より、「この先生なら一緒に考えてくれる」
という信頼を大切にしたいと思っています。
このシリーズで、本当に伝えたかったこと
全10回にわたって、
「歯科医師の僕なら、こう選ぶ。」
というテーマでお話ししてきました。
虫歯になったら。
神経を取ると言われたら。
奥歯を失ったら。
前歯が折れたら。
歯周病になったら。
抜歯を勧められたら。
被せ物を選ぶなら。
歯を白くしたいなら。
歯並びを治したいなら。
そして、一生通う歯科医院を選ぶなら。
どの回にも共通していることがあります。
それは、
「治療方法を選ぶ前に、自分が何を大切にしたいのかを考える」
ということです。
歯科医師としての知識があっても、すべての治療に一つの正解があるわけではありません。
だからこそ、患者さんの希望や価値観を大切にしたい。
僕自身が患者になったとしても、そうしてほしいと思います。
最後に——僕が目指している歯科医師
最後に、少しだけ僕自身の話をさせてください。
僕が目指しているのは、
「すべての治療ができる歯科医師」
ではありません。
「一番高い治療を提供する歯科医師」
でもありません。
僕が目指しているのは、
患者さんが自分の歯について、安心して何でも話せる歯科医師
です。
歯が痛い。
治療が怖い。
費用が心配。
できれば抜きたくない。
見た目をきれいにしたい。
でも、何を選べばいいか分からない。
そんな時に、
「とりあえず相談してみよう」
と思っていただける存在でありたいと思っています。
私たちの診療理念は、
「話をしましょう」
です。
そして、経営理念は、
「やさしさと笑顔がめぐる歯医者さん」
です。
これは、単なるきれいな言葉ではありません。
患者さんの話を聞く。
不安を理解する。
選択肢を説明する。
一緒に考える。
納得して治療を受けていただく。
そして、少しでも安心して笑顔で帰っていただく。
その積み重ねが、やさしさと笑顔につながると信じています。
僕は歯科医師ですが、もし自分が患者だったら、そんな歯科医院に通いたい。
だからこそ、自分自身もそういう歯科医師でありたいと思っています。
「先生だったら、どうしますか?」
このシリーズを通して、何度も登場した質問です。
でも最後に、僕から皆さんに一つ質問をさせてください。
「あなたは、自分の歯と、これからどんな人生を歩んでいきたいですか?」
好きなものを食べたい。
大切な人と笑いたい。
健康な歯を長く残したい。
自分らしい笑顔で過ごしたい。
その答えは、人それぞれです。
だからこそ、聞かせてください。
一緒に考えましょう。
「歯科医師の僕なら、こう選ぶ。」
このシリーズの最後に、僕が選ぶ答えは、
「一人で決めるのではなく、信頼できる人と話して決める。」
ということです。
歯科医師として、患者さんに何かを押しつけるのではなく、患者さん自身が納得して、自分の未来を選べるようにお手伝いしたい。
そして、その選択が10年後、20年後に、
「あの時、ちゃんと相談してよかった」
「あの時、この治療を選んでよかった」
と思えるものであってほしい。
僕は、そう願っています。
最後に伝えたいこと。「良い歯医者」とは何なのか?
このシリーズを書きながら、改めて考えました。
良い歯医者とは、何なのだろう。
虫歯をきれいに治せる歯医者でしょうか。
痛みを取り除いてくれる歯医者でしょうか。
最新の設備がそろっている歯医者でしょうか。
もちろん、どれも大切です。
でも、僕が本当に目指したいのは、それだけではありません。
患者さんが困った時だけではなく、困らない未来のためにも頼ってもらえる歯医者。
そして、
患者さんが年齢を重ねても、ずっと安心して相談できる歯医者。
そんな存在でありたいと思っています。
歯科医師として、すべての歯を残せるわけではありません。
すべての治療を成功させられると約束することもできません。
時には、患者さんの希望どおりの治療が難しいこともあります。
それでも、
話を聞くことはできます。
一緒に悩むことはできます。
できる限りの選択肢を考えることはできます。
そして、患者さんが納得できる答えを、一緒に探すことはできます。
僕は、それを諦めたくありません。
歯科医師としての僕の答え
もし僕が一生通う歯医者を選ぶなら。
僕は、完璧な歯科医師を探すのではなく、
誠実に向き合ってくれる歯科医師を探します。
良いことも、悪いことも、きちんと伝えてくれる。
自分の考えを押しつけず、僕の話にも耳を傾けてくれる。
そして、目の前の1本だけではなく、その先の人生まで考えてくれる。
そんな歯科医師に出会えたら、僕はきっと長く通い続けると思います。
だからこそ、自分自身もそうありたい。
患者さんにとって、
「歯が痛いから仕方なく行く場所」ではなく、
「この先も健康でいたいから、また行きたい場所」
でありたいと思っています。
歯を治すことは、歯科医師としての仕事です。
でも、
歯を通して、その人の人生に寄り添うこと。
それが、僕の目指している歯科医療です。
10年後も、20年後も、またここで。
今、このブログを読んでくださっている皆さんが、10年後にどんな生活をしているのか。
僕には分かりません。
でも、一つだけ願っていることがあります。
10年後も、好きなものをおいしく食べていてほしい。
20年後も、大切な人と笑っていてほしい。
そして、歯のことで何か困った時には、
「あの歯医者さんに相談してみよう」
と思い出していただけたら、こんなに嬉しいことはありません。
私たちの経営理念は、
「やさしさと笑顔がめぐる歯医者さん」
です。
患者さんが安心して笑顔になる。
その笑顔を見て、スタッフも笑顔になる。
その笑顔が家族へ、そして地域へ広がっていく。
そんな歯科医院を、これからもつくっていきたいと思っています。
最後に、僕が歯科医師として大切にしている言葉を、もう一度お伝えします。
「話をしましょう。」
治療のことだけではありません。
不安なこと。
悩んでいること。
これからどうしたいのか。
どんな未来を望んでいるのか。
ぜひ、聞かせてください。
僕自身が患者だったら、そうしてほしいからです。
良い治療は、良い対話から始まる。
そして、その対話の積み重ねが、信頼につながっていく。
僕はそう信じています。
「歯科医師の僕なら、こう選ぶ。」
全10回にわたり、最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
このシリーズが、皆さんにとって「自分の歯をどう守り、どんな治療を選ぶのか」を考えるきっかけになれば嬉しいです。
そして、これからも皆さんと一緒に、健康な歯と笑顔を守っていけたらと思っています。
歯を治すだけではなく、人生に寄り添う。
やさしさと笑顔がめぐる歯医者さん。
それが、僕の選ぶ歯科医師としての生き方です。
さがなかの歯医者さんやまもと
院長 山本真志