2026.11.01 ブログ
歯医者に聞きたいけど、聞けなかった10の質問
第2回「治療中に『痛い!』と言ったら、歯医者さんは迷惑に思うの?」
院長メッセージ
こんにちは。
京都府木津川市にある「さがなかの歯医者さんやまもと」院長の山本真志です。
新シリーズ、
「歯医者に聞きたいけど、聞けなかった10の質問」
第2回です。
前回は、
「歯がボロボロで恥ずかしい。歯医者さんは正直どう思っているの?」
というテーマでお話ししました。
今回は、歯科治療中に多くの方が感じたことのある、ある疑問についてお話しします。
それは、
「治療中に痛いと言ったら、歯医者さんは迷惑に思うの?」
という質問です。
歯科治療を受けている時、
少し痛い。
でも先生は一生懸命治療している。
今、手を挙げたら邪魔になるかな。
もう少しで終わるかもしれない。
このくらいなら我慢した方がいいのかな。
そんなふうに思ったことはありませんか?
実は、歯科医師として、この質問にははっきり答えたいと思っています。
痛い時は、遠慮せずに教えてください。
僕は、患者さんが痛みを伝えてくれることを迷惑だとは思いません。
むしろ、
我慢していることに気づけない方が、ずっと申し訳ない。
今日は、その理由について本音でお話しします。
歯科医師は、患者さんの痛みをすべて分かるわけではありません
まず、知っていただきたいことがあります。
それは、
歯科医師は、患者さんが感じている痛みを完全に把握できるわけではない
ということです。
もちろん、治療中は患者さんの表情や体の動き、反応などを注意深く見ています。
麻酔が効いているか。
痛みが出やすい処置なのか。
不安そうな様子はないか。
そうしたことを考えながら治療しています。
でも、どれだけ注意していても、患者さん自身が感じている痛みをすべて理解することはできません。
同じ治療でも、痛みの感じ方は人によって違います。
麻酔の効き方にも個人差があります。
その日の体調や緊張によっても、感じ方が変わることがあります。
だからこそ、
患者さんからの「痛い」という言葉は、治療を進めるうえでとても大切な情報
なのです。
「痛い」と言うことは、わがままではありません
患者さんの中には、
「このくらいで痛いと言うのは大げさかな」
「ほかの人は我慢しているのかな」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、痛みは他人と比べるものではありません。
同じ処置でも、ほとんど痛みを感じない方もいれば、強い痛みを感じる方もいます。
どちらが正しいということではありません。
痛いものは痛い。
怖いものは怖い。
それでいいんです。
僕は、
患者さんが痛みを我慢できることを、良い患者さんの条件だとは思っていません。
むしろ、痛い時にきちんと伝えていただける方が、治療を調整しやすくなることがあります。
だから、遠慮する必要はありません。
「手を挙げたら止めてもらえる」は本当?
歯科医院では、
「痛かったら左手を挙げてくださいね」
と説明されることがあります。
これは、治療中に声を出しにくい患者さんが、意思を伝えるための大切な方法です。
僕自身も、患者さんが不安なく合図できることは重要だと思っています。
ただ、ここで一つ知っていただきたいことがあります。
治療内容によっては、安全のために器具を口から離すまで、ほんの少し時間が必要な場合があります。
例えば、回転する器具を使用している時などです。
そのため、手を挙げた瞬間にすべての動作が止まるとは限りません。
しかし、合図があれば、安全を確保しながらできるだけ速やかに処置を中断し、状態を確認することが大切です。
そして、
「どこが痛かったですか?」
「どんな痛みでしたか?」
「麻酔を追加した方がいいでしょうか?」
といったことを確認します。
手を挙げることは、治療の邪魔ではありません。患者さんと歯科医師が意思疎通するための大切な合図です。
麻酔をしているのに痛いことはあるの?
これも、患者さんが聞きにくい質問の一つかもしれません。
「麻酔をしてもらったのに痛い」
そんな時、
「先生の麻酔が下手なのかな?」
「自分がおかしいのかな?」
と思ってしまう方もいるかもしれません。
でも、麻酔の効き方にはさまざまな要因が関係します。
歯の周囲に強い炎症がある場合。
下の奥歯など、麻酔が効きにくいことのある場所。
神経の状態。
解剖学的な個人差。
こうした条件によって、通常の麻酔だけでは十分な効果が得られない場合があります。
だから、麻酔をしているのに痛みがあったとしても、我慢する必要はありません。
追加の麻酔や麻酔方法の変更、処置の中断など、状況に応じて対応を考えることができます。
僕が大切にしたいのは、
「麻酔をしたから大丈夫」と決めつけないこと。
そして、
「患者さんが実際にどう感じているか」を確認すること。
です。
僕が一番避けたいのは「痛いと言えない雰囲気」
ここは、今回特に伝えたいことです。
僕は、歯科医院の雰囲気はとても大切だと思っています。
どれだけ丁寧に説明していても、
患者さんが、
「痛いと言ったら怒られそう」
「先生の機嫌が悪くなりそう」
「治療を止めてもらえなさそう」
と感じていたら、安心して治療を受けることはできません。
患者さんが歯科医師に遠慮して、本当の気持ちを言えない。
それは、僕が目指している歯科医療ではありません。
僕自身が患者だったとしても、そんな環境では不安になると思います。
だからこそ、
「痛い」と言えること。
「怖い」と言えること。
「少し休みたい」と言えること。
そんな当たり前のことを、当たり前に伝えられる歯科医院でありたいと思っています。
「怖い」という気持ちも、ぜひ伝えてください
歯科治療が苦手な方の中には、実際の痛みだけでなく、音や振動に強い不安を感じる方もいます。
キーンという音。
歯を削る時の振動。
口の中に器具が入る感覚。
何をされているか分からない不安。
こうしたことが重なると、痛みがなくても怖くなることがあります。
だから僕は、
「痛くないなら問題ない」
とは考えたくありません。
痛みがなくても怖い。
それも、患者さんにとっては大切な感覚です。
治療前に、
「歯医者が苦手なんです」
「以前、痛い思いをしたことがあります」
「音が怖いです」
と伝えていただければ、説明の仕方や休憩の取り方などを相談できます。
痛みだけでなく、不安も治療の中で大切にする。
僕はそういう診療を目指したいと思っています。
子どもが「痛い!」と言った時も同じです
これは、小児歯科でも大切なことです。
子どもは、大人のように自分の感覚をうまく説明できない場合があります。
「痛い」
と言っていても、実際には怖いのかもしれません。
振動が嫌なのかもしれません。
口を開け続けることがつらいのかもしれません。
もちろん、本当に痛みを感じている場合もあります。
だからこそ、子どもの「痛い」という言葉を、簡単に否定してはいけないと思っています。
「痛くないでしょ」
「我慢しなさい」
ではなく、
何が嫌なのか。
何が怖いのか。
どこが痛いのか。
その子の年齢や理解度に合わせて確認することが大切です。
歯科医院での経験は、その子が将来、歯医者を好きになるか、怖い場所だと感じるかにも関わります。
だから僕は、
子どもの小さな訴えにも、できるだけ耳を傾けられる歯科医院でありたい。
そう思っています。
治療を中断することは、失敗ではありません
治療中に痛みが出た。
患者さんが手を挙げた。
一度処置を止めた。
それを、
「治療が予定どおり進まなかった」
と考えることもできるかもしれません。
でも僕は、必ずしもそうは思いません。
患者さんの状態を確認するために止める。
麻酔の効き方を確認する。
少し休憩する。
必要なら、その日の治療内容を変更する。
それは、安全で無理の少ない治療を行うための判断です。
もちろん、処置の途中で安全上すぐには中断できない場面もあります。
それでも、患者さんの訴えを軽く扱わないことが大切だと思っています。
予定どおり治療を終えることよりも、患者さんが安心して治療を受けられること。
僕は、その価値を大切にしたいと思っています。
歯科医師だって、患者になれば怖いと思います
僕は歯科医師なので、歯科治療の内容や必要性を理解しています。
でも、もし自分が治療を受ける立場になったら。
やっぱり、痛いのは嫌です。
何をされるか分からなければ不安になります。
麻酔が十分に効いていなければ、教えたいと思います。
そして、痛い時に手を挙げたら、
「どうしましたか?」
と聞いてほしいと思います。
歯科医師だから特別なのではありません。
患者さんも歯科医師も、痛いものは痛い。
怖いものは怖い。
だからこそ、
自分が患者だったらどうしてほしいか。
その視点を忘れない歯科医師でありたいと思っています。
私たちが大切にしている「話をしましょう」
私たちの医院には、大切にしている診療理念があります。
それは、
「話をしましょう」
です。
これは、治療前の説明だけを意味する言葉ではありません。
治療中も同じです。
痛みがあれば伝える。
怖ければ伝える。
不安なことがあれば聞く。
歯科医師は、その声を受け止める。
そして、どうすれば安心して治療を続けられるのかを一緒に考える。
僕は、そういう関係を大切にしたいと思っています。
患者さんが一方的に我慢する治療ではなく、
患者さんと歯科医師が協力しながら進める治療。
「話をしましょう」は、治療が始まってからも続いている。
僕はそう考えています。
結局、「痛い」と言ったら迷惑なの?
今回の質問に、最後にもう一度答えます。
「治療中に『痛い!』と言ったら、歯医者さんは迷惑に思うの?」
僕の答えは、
「迷惑ではありません。むしろ、教えてほしいです。」
です。
痛みを伝えていただくことで、麻酔の効き方や治療の進め方を見直すきっかけになります。
そして何より、患者さんが安心して治療を受けるために必要な情報になります。
だから、我慢しなくて大丈夫です。
「少し痛いです」
「ちょっと怖いです」
「一度休みたいです」
遠慮せずに伝えてください。
僕は、その言葉を大切にしたいと思っています。
最後に
歯科治療が怖い。
痛い思いをしたくない。
そう思うのは、決して恥ずかしいことではありません。
むしろ、とても自然な気持ちです。
だからこそ、私たちはその気持ちを理解し、できる限り痛みに配慮した治療を行いたいと思っています。
ただし、どんな治療でも絶対に痛みが出ないと約束できるわけではありません。
だからこそ、患者さんとのコミュニケーションが大切なのです。
痛みがあれば伝える。
不安があれば話す。
そして、一緒に方法を考える。
その積み重ねが、安心して通える歯科医院につながると思っています。
私たちの経営理念は、
「やさしさと笑顔がめぐる歯医者さん」
です。
患者さんが安心して治療を受けられる。
その安心が、笑顔につながる。
そして、その笑顔が家族や地域に広がっていく。
そんな歯科医院でありたいと思っています。
最後に、もう一度だけお伝えします。
「痛い」と言うことは、治療の邪魔ではありません。
「痛い」と伝えてもらえることは、僕たちがより良い治療を考えるための大切なきっかけです。
どうか、我慢しすぎないでください。
そして、遠慮せずに話してください。
あなたの痛みを知ることも、僕たちの大切な仕事です。
次回予告
第3回「高い治療を断ったら、歯医者さんは嫌な顔をするの?」
歯科医院で自費診療を勧められた。
説明を聞くと良さそうだけれど、費用が高い。
「保険の治療でお願いします」と言いたい。
でも、先生に悪い気がする。
断ったら気まずくなるのでは?
そんな不安を感じたことはありませんか?
次回は、患者さんがなかなか聞けない「自費診療を断ること」について、歯科医師として本音でお話しします。
「高い治療を選ばないと、大切にしてもらえないの?」
その疑問に、正面からお答えします。
第2回「治療中に『痛い!』と言ったら、歯医者さんは迷惑に思うの?」
院長メッセージ
こんにちは。
京都府木津川市にある「さがなかの歯医者さんやまもと」院長の山本真志です。
新シリーズ、
「歯医者に聞きたいけど、聞けなかった10の質問」
第2回です。
前回は、
「歯がボロボロで恥ずかしい。歯医者さんは正直どう思っているの?」
というテーマでお話ししました。
今回は、歯科治療中に多くの方が感じたことのある、ある疑問についてお話しします。
それは、
「治療中に痛いと言ったら、歯医者さんは迷惑に思うの?」
という質問です。
歯科治療を受けている時、
少し痛い。
でも先生は一生懸命治療している。
今、手を挙げたら邪魔になるかな。
もう少しで終わるかもしれない。
このくらいなら我慢した方がいいのかな。
そんなふうに思ったことはありませんか?
実は、歯科医師として、この質問にははっきり答えたいと思っています。
痛い時は、遠慮せずに教えてください。
僕は、患者さんが痛みを伝えてくれることを迷惑だとは思いません。
むしろ、
我慢していることに気づけない方が、ずっと申し訳ない。
今日は、その理由について本音でお話しします。
歯科医師は、患者さんの痛みをすべて分かるわけではありません
まず、知っていただきたいことがあります。
それは、
歯科医師は、患者さんが感じている痛みを完全に把握できるわけではない
ということです。
もちろん、治療中は患者さんの表情や体の動き、反応などを注意深く見ています。
麻酔が効いているか。
痛みが出やすい処置なのか。
不安そうな様子はないか。
そうしたことを考えながら治療しています。
でも、どれだけ注意していても、患者さん自身が感じている痛みをすべて理解することはできません。
同じ治療でも、痛みの感じ方は人によって違います。
麻酔の効き方にも個人差があります。
その日の体調や緊張によっても、感じ方が変わることがあります。
だからこそ、
患者さんからの「痛い」という言葉は、治療を進めるうえでとても大切な情報
なのです。
「痛い」と言うことは、わがままではありません
患者さんの中には、
「このくらいで痛いと言うのは大げさかな」
「ほかの人は我慢しているのかな」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、痛みは他人と比べるものではありません。
同じ処置でも、ほとんど痛みを感じない方もいれば、強い痛みを感じる方もいます。
どちらが正しいということではありません。
痛いものは痛い。
怖いものは怖い。
それでいいんです。
僕は、
患者さんが痛みを我慢できることを、良い患者さんの条件だとは思っていません。
むしろ、痛い時にきちんと伝えていただける方が、治療を調整しやすくなることがあります。
だから、遠慮する必要はありません。
「手を挙げたら止めてもらえる」は本当?
歯科医院では、
「痛かったら左手を挙げてくださいね」
と説明されることがあります。
これは、治療中に声を出しにくい患者さんが、意思を伝えるための大切な方法です。
僕自身も、患者さんが不安なく合図できることは重要だと思っています。
ただ、ここで一つ知っていただきたいことがあります。
治療内容によっては、安全のために器具を口から離すまで、ほんの少し時間が必要な場合があります。
例えば、回転する器具を使用している時などです。
そのため、手を挙げた瞬間にすべての動作が止まるとは限りません。
しかし、合図があれば、安全を確保しながらできるだけ速やかに処置を中断し、状態を確認することが大切です。
そして、
「どこが痛かったですか?」
「どんな痛みでしたか?」
「麻酔を追加した方がいいでしょうか?」
といったことを確認します。
手を挙げることは、治療の邪魔ではありません。患者さんと歯科医師が意思疎通するための大切な合図です。
麻酔をしているのに痛いことはあるの?
これも、患者さんが聞きにくい質問の一つかもしれません。
「麻酔をしてもらったのに痛い」
そんな時、
「先生の麻酔が下手なのかな?」
「自分がおかしいのかな?」
と思ってしまう方もいるかもしれません。
でも、麻酔の効き方にはさまざまな要因が関係します。
歯の周囲に強い炎症がある場合。
下の奥歯など、麻酔が効きにくいことのある場所。
神経の状態。
解剖学的な個人差。
こうした条件によって、通常の麻酔だけでは十分な効果が得られない場合があります。
だから、麻酔をしているのに痛みがあったとしても、我慢する必要はありません。
追加の麻酔や麻酔方法の変更、処置の中断など、状況に応じて対応を考えることができます。
僕が大切にしたいのは、
「麻酔をしたから大丈夫」と決めつけないこと。
そして、
「患者さんが実際にどう感じているか」を確認すること。
です。
僕が一番避けたいのは「痛いと言えない雰囲気」
ここは、今回特に伝えたいことです。
僕は、歯科医院の雰囲気はとても大切だと思っています。
どれだけ丁寧に説明していても、
患者さんが、
「痛いと言ったら怒られそう」
「先生の機嫌が悪くなりそう」
「治療を止めてもらえなさそう」
と感じていたら、安心して治療を受けることはできません。
患者さんが歯科医師に遠慮して、本当の気持ちを言えない。
それは、僕が目指している歯科医療ではありません。
僕自身が患者だったとしても、そんな環境では不安になると思います。
だからこそ、
「痛い」と言えること。
「怖い」と言えること。
「少し休みたい」と言えること。
そんな当たり前のことを、当たり前に伝えられる歯科医院でありたいと思っています。
「怖い」という気持ちも、ぜひ伝えてください
歯科治療が苦手な方の中には、実際の痛みだけでなく、音や振動に強い不安を感じる方もいます。
キーンという音。
歯を削る時の振動。
口の中に器具が入る感覚。
何をされているか分からない不安。
こうしたことが重なると、痛みがなくても怖くなることがあります。
だから僕は、
「痛くないなら問題ない」
とは考えたくありません。
痛みがなくても怖い。
それも、患者さんにとっては大切な感覚です。
治療前に、
「歯医者が苦手なんです」
「以前、痛い思いをしたことがあります」
「音が怖いです」
と伝えていただければ、説明の仕方や休憩の取り方などを相談できます。
痛みだけでなく、不安も治療の中で大切にする。
僕はそういう診療を目指したいと思っています。
子どもが「痛い!」と言った時も同じです
これは、小児歯科でも大切なことです。
子どもは、大人のように自分の感覚をうまく説明できない場合があります。
「痛い」
と言っていても、実際には怖いのかもしれません。
振動が嫌なのかもしれません。
口を開け続けることがつらいのかもしれません。
もちろん、本当に痛みを感じている場合もあります。
だからこそ、子どもの「痛い」という言葉を、簡単に否定してはいけないと思っています。
「痛くないでしょ」
「我慢しなさい」
ではなく、
何が嫌なのか。
何が怖いのか。
どこが痛いのか。
その子の年齢や理解度に合わせて確認することが大切です。
歯科医院での経験は、その子が将来、歯医者を好きになるか、怖い場所だと感じるかにも関わります。
だから僕は、
子どもの小さな訴えにも、できるだけ耳を傾けられる歯科医院でありたい。
そう思っています。
治療を中断することは、失敗ではありません
治療中に痛みが出た。
患者さんが手を挙げた。
一度処置を止めた。
それを、
「治療が予定どおり進まなかった」
と考えることもできるかもしれません。
でも僕は、必ずしもそうは思いません。
患者さんの状態を確認するために止める。
麻酔の効き方を確認する。
少し休憩する。
必要なら、その日の治療内容を変更する。
それは、安全で無理の少ない治療を行うための判断です。
もちろん、処置の途中で安全上すぐには中断できない場面もあります。
それでも、患者さんの訴えを軽く扱わないことが大切だと思っています。
予定どおり治療を終えることよりも、患者さんが安心して治療を受けられること。
僕は、その価値を大切にしたいと思っています。
歯科医師だって、患者になれば怖いと思います
僕は歯科医師なので、歯科治療の内容や必要性を理解しています。
でも、もし自分が治療を受ける立場になったら。
やっぱり、痛いのは嫌です。
何をされるか分からなければ不安になります。
麻酔が十分に効いていなければ、教えたいと思います。
そして、痛い時に手を挙げたら、
「どうしましたか?」
と聞いてほしいと思います。
歯科医師だから特別なのではありません。
患者さんも歯科医師も、痛いものは痛い。
怖いものは怖い。
だからこそ、
自分が患者だったらどうしてほしいか。
その視点を忘れない歯科医師でありたいと思っています。
私たちが大切にしている「話をしましょう」
私たちの医院には、大切にしている診療理念があります。
それは、
「話をしましょう」
です。
これは、治療前の説明だけを意味する言葉ではありません。
治療中も同じです。
痛みがあれば伝える。
怖ければ伝える。
不安なことがあれば聞く。
歯科医師は、その声を受け止める。
そして、どうすれば安心して治療を続けられるのかを一緒に考える。
僕は、そういう関係を大切にしたいと思っています。
患者さんが一方的に我慢する治療ではなく、
患者さんと歯科医師が協力しながら進める治療。
「話をしましょう」は、治療が始まってからも続いている。
僕はそう考えています。
結局、「痛い」と言ったら迷惑なの?
今回の質問に、最後にもう一度答えます。
「治療中に『痛い!』と言ったら、歯医者さんは迷惑に思うの?」
僕の答えは、
「迷惑ではありません。むしろ、教えてほしいです。」
です。
痛みを伝えていただくことで、麻酔の効き方や治療の進め方を見直すきっかけになります。
そして何より、患者さんが安心して治療を受けるために必要な情報になります。
だから、我慢しなくて大丈夫です。
「少し痛いです」
「ちょっと怖いです」
「一度休みたいです」
遠慮せずに伝えてください。
僕は、その言葉を大切にしたいと思っています。
最後に
歯科治療が怖い。
痛い思いをしたくない。
そう思うのは、決して恥ずかしいことではありません。
むしろ、とても自然な気持ちです。
だからこそ、私たちはその気持ちを理解し、できる限り痛みに配慮した治療を行いたいと思っています。
ただし、どんな治療でも絶対に痛みが出ないと約束できるわけではありません。
だからこそ、患者さんとのコミュニケーションが大切なのです。
痛みがあれば伝える。
不安があれば話す。
そして、一緒に方法を考える。
その積み重ねが、安心して通える歯科医院につながると思っています。
私たちの経営理念は、
「やさしさと笑顔がめぐる歯医者さん」
です。
患者さんが安心して治療を受けられる。
その安心が、笑顔につながる。
そして、その笑顔が家族や地域に広がっていく。
そんな歯科医院でありたいと思っています。
最後に、もう一度だけお伝えします。
「痛い」と言うことは、治療の邪魔ではありません。
「痛い」と伝えてもらえることは、僕たちがより良い治療を考えるための大切なきっかけです。
どうか、我慢しすぎないでください。
そして、遠慮せずに話してください。
あなたの痛みを知ることも、僕たちの大切な仕事です。
次回予告
第3回「高い治療を断ったら、歯医者さんは嫌な顔をするの?」
歯科医院で自費診療を勧められた。
説明を聞くと良さそうだけれど、費用が高い。
「保険の治療でお願いします」と言いたい。
でも、先生に悪い気がする。
断ったら気まずくなるのでは?
そんな不安を感じたことはありませんか?
次回は、患者さんがなかなか聞けない「自費診療を断ること」について、歯科医師として本音でお話しします。
「高い治療を選ばないと、大切にしてもらえないの?」
その疑問に、正面からお答えします。